この1年間こだわり続けたテーマ「富士山」。
 今月が、その富士山が表紙を飾る最後の月となった。
 静岡県人にとっては、この山は特別な存在。
 「アア、雪をかぶったナ」
 「今日は、霞んで見えないヨ」等々、この山を肴にした会話を聞くだけで、折々の季節を感じることができる。
 もう菜の花が咲く季節−。
 足下では、季節の花が春を告げ、その先には、未だ残雪をいただいた富士が自然の妙を伝えている。
 1年の中でこの時期は、あらゆるものがそれぞれの節目を迎える。
 毎年のことではあるが、「中小企業静岡」も、この区切りの中で、無い知恵を絞りながら新年度の計画づくりに励むことになる。切ないのと同時に、大いに楽しみな瞬間でもある。
 4月号からは、誌面のデザインも一新し、心機一転頑張ろうと思う。
 機関誌の顔である表紙も、新しいテーマで取り組もう。
 それにしても「富士山」というテーマ。いろいろな意味であまりに大きかった−。
(秀)

 


中小企業静岡(1998年 3月号 No.532)