役場の自慢話

梅満開!
獅子ヶ鼻に春来る「豊岡村」


獅子の鼻に似ていることから
「獅子ヶ鼻公園」と名付けられた。
 白く可憐な梅の花が咲き出すのを見るにつけ、すぐそこにやってきた「春」を実感する。
 磐田郡のほぼ中央に位置する豊岡村は、5千本の梅の木が植えられた梅園や奇岩で知られる獅子ヶ鼻公園など、春を楽しむ観光スポットが数多く点在している。
 春近い季節の中で、村のお勧めスポットについて、産業課の鈴木さんに伺った。
 豊岡梅園には、5千本の梅の木が植えられているそうですね。
 「この梅園は、梅酒用の梅を生産する目的で植樹されていますが、梅の花が咲き出す2月中旬から3月中旬の約1カ月間は、一般の方々にも公開されているんです」
 シーズンともなると、たいへんな人出だそうですね。
 「そうですね。毎年、この1カ月で、家族連れなど約4万人が見物に訪れます。園内にお弁当を持参して、一足早いお花見を楽しまれるグループも多いですね」
 ところで、獅子ヶ鼻公園には、ハイキングコースもあり、ピクニックには最適だとか…。
 「この公園には、1周1時間程のハイキングコースがあって、途中にはアスレチックや”獅子の谷”に架かる吊り橋などもあり、ご家族で楽しんでいただけます。
 それに、吊り橋の先にある獅子の丘からは、太平洋まで一望できますから、近くの草花とともに遠くの雄大な景色もぜひ楽しんでいただきたいですね」
 獅子ヶ鼻という名にはいわれがあるそうですね。
 「今ご紹介した獅子の丘には、水成岩からなる巨岩があって、この形状が獅子に似ていることから、この名がつけられました。昔は牛ヶ鼻といわれていたんですが、安政の大地震で一部が崩れ、獅子ヶ鼻になったときいています」
この公園の西側の多目的広場では、毎年、4月第1週の日曜日に桜祭りが開催され、春に誘われた人たちで賑わうという。
 山全体が霞むかのような白い梅の花から、周囲が桜色に衣替えすれば、豊岡村は”春本番”を迎える。
5,000本の梅の木に、
白い花が咲き乱れる。



中小企業静岡(1998年 3月号 No.532)