40年にわたり
組合の中核で活躍

清水鉄工機械工業協同組合 理事長


伊 藤 克哉

全国大会で組合功労者表彰を受賞

 清水市の鉄工機械関連業者で組織される組合の理事長。
 永年にわたる組合への功績が認められ、昨年十月に宮崎で行われた中小企業団体全国大会で、組合功労者表彰を受けた。
 組合運営に携わるようになったのは昭和三二年。二九歳の若さで組合の理事に就任した。
 「当時の先輩理事は、今の理事の父親の世代。みなさん使命感に燃えていましたね。組合事業のいろはを教えていただきました」と振り返る。
 その後、四〇年にわたる組合運営の中で、組合会館の建設や、給食事業を導入して事業の柱を確立するなど、さまざまな場面で手腕を発揮してきた。
 「この組合は、理事から組合員まで一枚岩。皆さん組合中心主義で協力的なのでここまで事業が拡大できたと思います」と語る。
 昭和五二年からは副理事長を務め、平成八年には理事長に就任。今年度は経済構造大変革時代への積極的対応をスローガンに各種事業への采配を振う。
 「責任の重さを感じますが、副理事長を始め、理事の皆さんは立派な方ばかりですし、事務局もしっかりしているので誠に心強く思っております」と周囲への感謝も忘れない。

駿河湾での海釣りがこの上ない趣味

 経営する(株)伊藤鉄工所は今年で創業一三五目を迎える老舗企業。現在の主力商品であるブロアーや真空ポンプでは国内でもトップである。
 「企業は永続してこそ、社会的責任が果たせるというのが私の考え。企業の業績は永続のための手段」と語る。
 生まれも育ちも清水だけに海への思い入れは強く、スキューバダイビング、クルージングなどのマリンスポーツや海釣りが趣味。
 「海には、未知の世界とふれあうロマンがあるから」とその魅力を語る。
 特に海釣りは、漁船の機能とクルーザーの居住性を備えた船を研究し、特別注文で造るほどの熱の入れよう。毎週一回、この船で駿河湾に繰り出すのが一番の楽しみだという。
 「駿河湾は海も、空も、富士山もきれい。最高の環境ですよ」と笑う。
 昭和三年五月生まれ 双子座

 
 

 中小企業静岡(1998年1月号 No.530)