●地域商店街の活性化を考える
 浅草おかみさん会冨永理事長らが講演

静岡県中小企業団体中央会
▲昭和54年に広島市の新川場(商振)初代理事長に就任した加藤新氏は、通りを「並木通り」と名付け、店舗誘致、電線地中化などハード面の向上に務めた。また60年には、異業種グループ「グループ新友」を結成。「みんなで田舎を飲み喰い語る会」を開催するなかで、ユニークなイベントを行い話題を呼んでいる。
▲冨永理事長は、昭和43年に「浅草おかみさん会」を発足。今では馴染み深い二階建てバスを誘致した実績を持つ。平成五年には、おかみさん会を母体に浅草おかみさん会を設立。卓越した行動力で数多くのイベントを実現し、浅草の活性化に大きく貢献した。また昨年「イベント館浅草旬の市」を開設し、全国の物産のPRに務めている。

大型店の進出、空き店舗問題など、多くの課題を抱える地域小売商業の活性化を考える「平成九年度中小商業活性化支援事業静岡県研究会」が、十一月十八日、静岡市のホテルアソシア静岡ターミナルで開催された。
 県中央会の主催で開かれたこの研究会には、県内から商業関係組合、行政、商工会担当者など一二〇人が参加。ユニークな企画と実行力で商店街の活性化を実現した(協)浅草おかみさん会の冨永照子理事長らの話を熱心に聞いた。
 冨永理事長は「おかみさんの力で地域の活性化を」をテーマに講演。「地域の活性化には、心意気が大切。不景気なときこそ、胸を張っていなければダメ」と伏し目がちな姿勢からは何も始まらないと指摘。また「一つの商店では大型店にかなわないのは当たり前。だからこそ、みんなで力を合わせることが大切。組織のリーダーは、いやなことも進んでやれる姿勢と、リスクを背負えるだけの意気込みが必要」と、共同化の意義と指導者の条件を力説した。
 一方、広島市の新川場(商振)の初代理事長として、商店街づくりのために活躍した加藤新氏が講演。氏が実践したイベントのポイントを解説したほか、スライドを使って同商店街のあらましを紹介した。


▲商店街、行政、商工会の各関係者が集まり、地域活性化を実践してきた講師の話を聞いた
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 中小企業静岡(1998年1月号 No.530)