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ビジネスレポート

県水産試験場と「さばにぎり」共同開発

焼津蒲鉾商工業協同組合

おにぎりとさばを合体させ、油であげた「さばにぎり」。焼津みなとまつりでも行列ができるほどの大人気で、1時間あまりで完売した。

同組合は、このほど県水産試験場との共同開発で「さばにぎり」を完成させた。

駿河湾産深層水で炊き上げたご飯をさばなどのすり身で包み、油で揚げたもので、4月7日に行われた焼津みなとまつりで販売された。会場では、揚げたてを特別価格として一個100円で販売。直後から長い行列ができ、用意した300個はおよそ1時間で完売された。

地元の小川港のさば水揚げ量は県内一で取引も活発だが、小型のさばは人気が今ひとつのため新たな利用価値が模索されていた。

共同開発に当たっては、試行錯誤のすえ数々のアイデアを取り入れた。例えば、すり身の食感向上をねらい、スケトウダラや豆腐の半製品などを混ぜ合わせることで弾力ある食感を実現。また、ご飯にはもち米を加えるなどし、モチモチ感を出した。

同組合の池ノ谷政利事務局長は、「味、食感ともに焼津の特産品として誇れる納得のいく水準。しいて言えば、量産化が今後の課題」評価。また、開発を手がけた県水産試験場の高木毅研究員は、「当面は、イベント売りや特定の売り場で限定商品として扱い、徐々に口コミで知名度を上げていったらどうか」と語った。