ものづくり補助事業 成果事例集
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製品の美観を損ねる溶接ビードについては、除去が求められている。製品の溶接ビードは、これまで作業員がハンド回転ヤスリを用いて手作業で除去していたが、この場合、作業員の技量によって除去後の仕上がりの質に差が生じていた。また、除去作業には多くの時間を要するとともに、労働力確保が困難である状況下において、除去作業を行う従業員の確保が大きな課題となっていた。ステンレス鋼管の溶接ビードを潰すバニシング加工専用機を新たに導入した。その結果、溶接ビード潰し後の工程設備の端末機と連携させ、生産性のあるモデルラインを構築することができた。このことにより、大幅に加工時間の短縮が図られ、更に加工精度が向上することで、より良い製品を安定的に生産することが可能となった。今後、住宅関連機器メーカーとの取り引きを行う上で、このような課題を解決し、生産性を向上させるために、これまで作業員が手作業によって行っていた溶接ビードの除去作業を機械化することにより、作業時間が大幅に短縮した。これまで作業員による除去の質に差があり、若干の取り残しがあったが、機械化により、作業員間の除去の質にバラツキが無くなり、均一化を図ることができ、加工精度が向上した。併せて、機械化によりこれまで従事していた作業員の削減を図ることができ、省人化にも繋がった。生産性がこれまでと比較して約3倍となり、大きな成果を得ることができた。当社が今後進出予定である、キッチン、洗面台等の住宅関連の水回り設備分野においては、新たな特需は期待しにくいものの、リフォーム需要が安定しているため、堅調な市場拡大が期待できる。併せて、質の高い日本製の水回り設備機器は海外での評価も非常に高く、海外への輸出も期待できる。今後は、同社の技術を住宅機器メーカーにアピールし、受注の拡大を目指していきたい。6ものづくり補助事業 成果事例導入されたバニシング加工専用機当社で加工を手掛けた住宅用パイプ機器取り組みの内容結  果同社が得意とするパイプ加工の技術を活かして、住宅機器メーカーと新規に取り引きを行う上で課題となっていた溶接ビードを潰す専用機器を新たに導入。加工精度の向上と生産性の向上を図り、受注の拡大を目指していく。▪具体的な事業内容溶接ビードを潰す専用機の導入生産性の向上とともに住宅関連機器への参入

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