TLSによる測量試験を行った。UAV(無人航空機)による起工測量において、これまで3次元点群データの作成が困難であった橋梁下部においても、TLS(地上型レーザースキャナ)を用いることにより、3次元点群データの作成が可能となった。従来の測量方法との併用がなくなることとなり、作業時間の大幅な短縮と作業人員の削減を図ることができた。 である橋梁下部等に、高性能レーザー光を照射して、対象物を3Dスキャニングする「レーザースキャナ」とそれをWi-Fiで無線接続し、遠隔操作で自動計測を行い、スキャニングしたデータを保存する「コントローラー」及びスキャニングしたデータを取り込み・解析し、3次元点群データを作成する「解析・変換ソフト」である。これら機器を一体化して活用し、測量作業の効率化を進めていくこととなった。同設備導入にあたり、実際の河川に架かる橋梁にて当導入した機械装置は、3次元点群データの作成が困難機器の導入により、橋梁下部のような3次元点群データの作成が不可能な箇所がなくなり、不可能な箇所を従来の測量方法で施工する手戻り作業がなくなったため、作業時間は大幅に減少した。また、手戻り作業に従事する人員も削減することができた。その結果、作業員間の接触機会の軽減が図られ、コロナウィルスの蔓延防止にもつながった。我が国は労働力人口の減少により、建設業界は深刻な採用難に陥っている。これまで作業員が従事していた作業を機械で行う省人化の実現が求められている。これら機器の導入により、測量作業が人から機械へ置き換わることとなり、更なる効率化を目指していきたい。公共工事の減少により、各社とも受注物件の確保に苦慮している。そのような状況の中、本事業のような取り組みを行う中小企業は、当該地域には当社以外にはなく、差別化が図られている。この優位性を活かして今後も事業を展開していきたい。38ものづくり補助事業 成果事例導入されたTLS(地上型レーザースキャナ)作成された3次元点群データ取り組みの内容結 果TLS(地上型レーザースキャナ)等の導入により、橋梁下部などこれまで無人航空機による上空からの不可視部分の測量が困難であった箇所の測量が可能となった。不可視部分については、従来測量方法との併用が無くなることにより、作業時間の短縮や作業人員の削減にもつながり、生産性の向上が図られた。▪具体的な事業内容TLS(地上型レーザースキャナ)の導入作業時間の短縮と省力化
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