トや人員負担が大きく、作業品質にもバラツキが生じるという課題があった。また、一部の製品は物量増加に伴い外注化するケースもあったが、外注はコスト増加や生産スピード管理の難しさを招くため、抜本的な対策が急務となっていた。要望に対応すべく、脱脂・洗浄工程の自動化と内製化を計画し、新たに「吸引トルネードカプセル洗浄機」を導入した。この設備は既存の生産ラインに組み込まれ、ヘラ絞り加工の後工程として運用されることになり、同時に工場のレイアウト変更や電源・エアーラインの増設も併せて行った。品質向上に加え、生産状況の「見える化」が実現できる。これにより、作業時間の短縮だけでなく、リアルタイムでの生産データの把握が可能となり、さらなる生産効率の向上が期待できる。本事業により、従来の手作業で脱脂・洗浄を行っていた時期と比較して、大幅なコストカットを実現することができた。具体的には、作業時間が従来の約5分の1に短縮され、人員は約80%の削減に成功した。さらに、加工工程内に脱脂・洗浄工程を組み込むことで製品の滞留時間も削減され、また歩留まり製品の減少により、工場のスペース効率も向上させることができた。これにより、同社で製造しているすべての製品について、加工工程から脱脂・洗浄工程までを一貫して対応できる体制が整った。総じて、これまで人海戦術で行っていた作業を機械化・内製化することにより、生産性と品質の向上が実現され、利益の増加につながる結果となった。今後は、まず外注化していた一部製品の内製化を進め、稼働率の向上を図り、さらに自動化によって生まれる余剰の人員や時間を他業務に活用し、受注量の増加を目指していく考えである。このような取り組みを通じて、顧客ニーズに応える柔軟な生産体制を構築し、持続可能な成長を実現することを目指していく。脱脂・洗浄工程を手作業で対応する場合、時間的コスこうした背景から、今後の物量増加や多様化する顧客当設備はIOT対応機械であり、脱脂・洗浄の効率化と30ものづくり補助事業 成果事例導入した吸引トルネードカプセル洗浄機同社が製造している金属加工品取り組みの内容結 果同社は、県内唯一のヘラ絞り加工を専業とする製造業者である。高品質化の流れから、取引先より加工後に脱脂・洗浄工程を求められることが多くなり、吸引トルネードカプセル洗浄機を導入。生産性向上及び品質の安定化を実現した。▪具体的な事業内容脱脂・洗浄工程の自動化による生産体制強化ヘラ絞り一貫対応体制の整備と更なる事業拡大に向けて
元のページ ../index.html#31