存(他社製)の養生ボードは、複数枚並べた際に隣のボードとの間に隙間ができ、そこから塗料やごみ、ほこりが落ちて床面や柱、壁などを汚したり、傷つけたりしてしまう」という声を聞いた。滑りにくい紙製養生ボードの開発を目指すこととした。紙)の切断面が滑らかでなかったり、切断の角度が直角でなかったりすることにあった。切断機の“固定された”上部の刃を真下に打ち下ろし切断される。この場合、切断角度にブレが生じやすく、場合により引きちぎるような加工となり、切断面が粗くなる。板紙の移動を切断時に一旦止めれば問題は生じ難いが、生産性が格段に落ちてしまい、メーカーとしては敬遠しがちである。の移動スピードに合わせて、切断機の刃も“移動させながら”切断する方法を開発した。ある時、養生シートの取引先である建材商社から、「既そこで、同社は複数枚並べても隙間ができず、かつ、同社の研究によると、隙間ができる原因は、部材(板ボードは通常、板紙をコンベアで“移動させながら”、このため、同社ではボード自動製造機を導入し、板紙コンベアで流れる板紙の速度と、往復運動する切断機の刃の移動する速度を、完全に一致させることは困難を極めた。少しでも速度にずれが生じると、切断面が粗くなる。また、養生ボードの形状が長方形でなくなり、平行四辺形になってしまう。同社は、切断機メーカーとの協議と同社独自の試行を重ね、ようやく納得できる製造ラインを完成させることができた。また、滑りにくさと強度に影響を及ぼすエンボス加工(凹凸をつける加工)についても、その形状や寸法について改良を加え、商品価値を高めることができた。同社では絶えず変化する顧客ニーズをつかむため、首都圏で開催される資材関連等の展示会に積極的に出展、情報収集と販路開拓に力を入れている。技術開発の先頭に立った橋本大輔社長は「顧客ニーズへの迅速な対応の大切さを改めて痛感した。お客様である建材商社との強固な信頼関係が当社の強み。現状に満足せず、職員が一丸となって、新しい技術や製品の開発をこれからも目指していきたい」と今後の展望を語った。24ものづくり補助事業 成果事例裁断機の刃とコンベアの移動スピードの一致がカギ主力商品である紙製養生シートと開発した養生ボード取り組みの内容結 果建築物の内装工事などで用いられる養生シートや、紙緩衝材を製造する栄光加工紙株式会社。取引先の要望に応え、新たに紙製養生ボードの製造を始めた。生産効率と品質の向上を同時に図るべく、ボード自動製造機を導入し、部材(板紙)を移動させながら、裁断機の刃も移動させるという新たな生産方式の開発に取り組み、商品開発に成功した。ものづくりへの熱意が実を結ぶ使う人の思いをこれからも大切に取引先の声がヒント付加価値を高める切断方法を開発▪具体的な事業内容
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