特 集 
 「くみあい百景」 
 編集室便り 



特集 〜高度化資金を上手に利用する法〜




県経営支援室室長
藤島 徹次 氏

藤島 組合事務局や中央会などが団地企業を巡回し、必要に応じて専門家を派遣するなど、実効のある経営相談にのることも重要な事業といえます。専門家派遣の支援制度は、中央会やしずおか産業創造機構にもあるのでそれを活用すればいい。組合が、企業活性化の拠点機能を発揮していくことが基本でしょうね。たとえ小さなメリットであっても、日頃の積み重ねが、共同事業を進める上での土台となるはずです。 
村松 診断で最初にみるのが、高度化事業に取り組む際のビジョンがしっかり検討されているか、という点です。
 その点、高度化団地の場合、企業は団地ビジョンに賛同して進出するわけだから、デベロッパーが開発した団地と比べ、目的意識ははるかに明確のはずです。進出に当たって組合員が一緒になって苦労した分、進出後の運営はやりやすいという面は当然でてきます。
 そうした土壌をベースにしながら、人的交流からスタートし技術交流や共同開発、マーケティングの研究など、団地に進出した全ての企業が発展できるよう様々な事業を実施していくわけです。
山口 先日、東部地区のある組合が組合員と共同でISO14001の認証を取得して大きな話題になりました。そのメリットは、とにかくコストが安いこと。また、取り組みを通じて、参加組合員の相互理解や連帯意識の高揚にも貢献しています。知恵と結束次第で、組合事業の可能性はまだまだあることを再認識させられました。その組合は大手メーカーの協力業者が構成する異業種組合なのですが、団地組合でも大いに参考になる事例です。
 ところで他の工業団地では、空き区画の解消を重要課題としているところもあるわけですが、組合員の募集方法についてはどのような方法をとられたのでしょうか。
村松 やはり地元企業を考え、商工会議所や金融機関、中央会さんを通じて県の企業立地室などの情報も頂いたりしました。そうした中でも、理事の皆さんからの情報提供は特に有意義でした。
山口 理事の紹介というのは、興味深いですね。企業の内容はもちろん、経営者の人柄なども分かっているので話が早い。特に企業選定に時間のない時などは、なおさら有効な手段といえますね。

浜松技術工業団地 高度化資金(団地再強化)利用企業(単位千円)

会社名
主要製品
資本金




(株)サカエ金型工業東和
東和(株)
村松風送設備工業
ワールド電子
(株)中村組
(株)フジプラ
(株)うなぎパイ本舗
(株)トリンク
(株)サンヨーエンジニアリング
(株)井田商店
プラスティック金型・成型
精密板金・試作板金
集塵装置・ダイオキシン除去
電子楽器部品・OA周辺部品
建築・土木工事
プラ プラスティック成型
和洋菓子
静電気除去にかかる技術
プレス金型・自動車部品
落花生及び関連商品
48,000
20,000
35,000
10,000
155,000
23,000
10,000
64,550
10,000
50,000



(株)アルプスエンジニアリング
デコラテックジャパン(株)
(株)大須賀工業所
真空装置・部品、遊戯関連装置
印刷フィルム、窓用フィルム
ワイヤーハーネス
72,500
10,000
10,000



中小企業静岡(2004年12月号No.613)