静岡市内に建設中の組合発電施設が九月の操業に向け、急ピッチで作業が進められている。七月の施設完成後、試運転を経て本格稼動に入る予定である。
同組合は、静岡市の製材業など七二社で昭和二九年の創立以来、組合員工場から排出される製材副産物のリサイクルを主力事業として実施。未利用木材を製紙原料となるパルプ・ボード用のチップに、おが屑を木質固形燃料のオガライトなどに加工し、組合の販売実績を伸ばしてきた。発電施設の建設は組合の運営経費削減等を目的とするもので、十四年度の調査事業を経て、事業着手に踏み切った。総投資額は二億一千万円。うち、一億四千七百万円を農林水産省や静岡市の補助金、六三○○万円を金融機関から調達した。
同プラントは、コージェネレーション(熱伝併給)システムを採用し、発電出力は蒸発六 dのボイラーにより蒸気タービンで二三○kwの能力を有する。
同組合の佐野勝治理事長は、
「自家発電を組合のチップ工場やオガライト工場の電力に活用すると共に、廃熱はオガライトの製造工程や多目的の乾燥施設に利用できるなど、メリットは大きい」と述べた。
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