富士の叫び 
 特 集 
 「くみあい百景」 
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くみあい百景



広がる人、組織のつながり

 観光地等の土産物や特産品を扱う施設への常時設置で、販売を委託している施設は三カ所。御殿場市の時之栖、天城湯ヶ島町の道の駅・昭和の森、中川根町の四季の里。露木副理事長は「行動を起こすことで多くの人
にお世話になり多くの人に巡り合うことができた。商品を置いていただいている三カ所の方を始め、参加するイベントでも幾度かご一緒するうち親しくなった皆さんも多い。人との、組織とのつながりが広がっていくのを感じる」と話す。山田理事も「これまでは水産祭など自分の
業界だけだったが、農業祭や各地のイベントでJAの方や他業界の方とお互い協力している。
干物についての意見も聞けるし、水産加工ももっと異業種交流を活発に図るべきだ」と言う。



▲“こだわり”の組合活動
を語る大熊理事長

沼津産ひもの全体を考えて

 組合を設立して三年目。組合員も二名増えて七名。ここまで先ずは順調に推移してきた。大熊理事長は今後の活動について「干物の味は造り手の味、美味しさにこだわるからこそ職人と
いう名をつけた。その味を知ってもらう、そんなチャンスを数多く持ちたい。イベントへの参加もそうだが、具体的には干物を常時置いてもらえる場所を開拓し増やしていければと思う、道の駅などが理想かな。将来は沼津の港湾地域にアンテナショップを開設して対面販売を実施していければと思っています。
 少人数だけど、気持ちは沼津の干物、地域全体を考えて行動してますよ」と心意気を語る。
 消費者の干物購買はスーパーなど量販店が圧倒的に多い。干物は廉価で食べられる魚とのイメージも定着してきている。加えて茨城の大洗、神奈川の小田原など他産地の台頭もある。
 こうした厳しい環境の中、組合員は土・日曜の二日間、今週も沼津干物のPRを兼ねて各地のイベントに参加している。



中小企業静岡(2003年 8月号 No.597)