富士の叫び
フラッシュ
特 集
INFORMATION
ネットワーク
東西見聞録
くみあい百景
ワンポイント
読者プラザ
新設組合紹介
編集室だより






総会にみる組合の新たな芽

 多くの組合が通常総会の時期を終えて、新しい年度をスタートさせた。中央会ではいま、担当者が各組合の総会で提起された課題や相談案件の対応に追われている。
 そうしたなかで組合総会に出席した指導員の報告書のなかから、他組合でも参考としてもらいたい特徴ある事例を一部拾い上げてみた。

 ●Y組合では、時代を反映して決算書にキャッシュフローの数字を公表している。
  これは組合員である会社の決算の参考となる”教育的な効果が期待できる。
 ●N団地組合では、具体的な数字や名前は伏せているが、
  各組合員の昨年対比の売上高と利益の増減の実態について、
  口頭で詳細な報告が行われ、組合員が自分の企業が
  どんな位置付けにあるのかが判るようになっている。
 ●組合の役員数の減員を図った組合もあり、ややもすると並び大名的組合役員から、
  少数精鋭で任務分担の明確化による執行体制の見直しが行われたのも注目された。
 ●青年部が進行や懇親会をすべて取り仕切っている組合が増えてきたのも、
  これからの組合活動にとって頼もしい限りである。
 ●F商店街組合では、新たに女性の理事長が誕生したのも希有なことで、
  時流を反映したものであろう。時あたかも、中央会において
  女性部会を発足させる準備を進めているので心強いできごとである。

 こうした報告を受けるにつけ、既存の組合にあっても、徐々にその姿を変えつつあるのを実感している。
 これらは総会の一シーンから垣間見えたものに過ぎないが、業種や組合の新旧を問わず必要な創意工夫であり、まさに変革である。なかには、他の組合でもすぐ実行できることも多い。そして、その実行の積み重ねの有無により、組合間にも盛と衰の二極化の波が生じてくることを肝に銘じておきたいものだ。

静岡県中小企業団体中央会・会長


中小企業静岡(2001年 7月号 No.572)