●テーマは「連携・創造 広がる未来」
宮崎県で全国大会を開催

全国中小企業団体中央会
宮崎県中小企業団体中央会

 10月23日、宮崎県の「宮崎シーガイアワールドコンベンションセンターサミット」で、今年で49回目を迎えた中小企業団体全国大会が開催された。
 今年の大会には、全国から5,300人の中小企業関係者が、また本県からは80人が参加。
 「連携・創造 広がる未来」を大会テーマに掲げ、(1)総合経済対策の早期・強力な実施 (2)中小企業の経済構造改革対応への支援の強化 (3)中小企業対策予算の確保・充実 (4)組織化対策の充実強化 (5)中小企業制度の抜本的見直し (6)税制改革問題 (7)事業承継税制の抜本的な強化 (8)中小企業金融対策等の一層の充実など、18項目からなる決議案が満場一致で採択された。
 一方、例年行われている表彰式では、「優良組合」として、本県から、伊東温泉旅館(協)と磐田さぎさか工業団地(協)の2組合が、「組合功労者」には清水鉄工機械工業(協)の伊藤克哉理事長がそれぞれ受賞した。また、「中央会優秀専従者」には、杉山次郎沼津事務所次長と環境資源対策室の平井一之次長がそれぞれ受賞した。
 来年度は、10月29日、徳島県の「アスティとくしま」で全国大会の開催を予定している。
【大会宣言】
 新しい世紀を目前にして、国際的な大競争が本格化し、また高齢化社会が急速に到来する中で、わが国経済社会は、かつて経験したことのない大きな変革の時代を迎え、経済社会の活力を維持していくために必要な構造改革が次々に進められている。
 中小企業は、急速に進む構造改革の下で、増加する輸入製品との価格競争の激化、製造業の下請分業構造の流動化、規制緩和の進展による中小小売業の廃業の増大など厳しい試練を受け、景気回復が遅れているばかりでなく、その先行きさえ危惧される状況にある。
 しかし、産業の各分野にわたる中小企業の存在なくしては、わが国経済社会の活力の回復も安定的な発展もあり得ない。われわれは、困難を乗り越え経営革新に努力する中小企業が、わが国経済社会において、将来とも変わることなく、その重要性を保持していくことを確信する。
 全国の中小企業の代表者五千余名は、本日、天の岩戸の伝説に遡る長く豊かな歴史をもち、太陽の光と緑に恵まれたここ宮崎に集い、「連携・創造 広がる未来」をテーマに、中小企業の未来の扉を開く方策について討議し、その自立的発展に必要な施策について決議した。
 政府は、中小企業の企業家精神の発揮と自己改革への取組みを一層助長し、時代に即応した組織化政策の推進をはじめ、試練の克服と未来への挑戦を可能にする環境を整備するため、本大会が決議した事項を早急に実現することを、われわれの総意として強く求める。
 われわれもまた、それぞれの中小企業がもつ個性を大いに発揮するとともに、組合等への結集により相互の連携を強化して、新しい飛躍への道を切り開くことを期する。

右宣言する。

平成九年十月二三日
第四九回中小企業団体全国大会   Flashの一覧
▲全国から5,300人の組合関係者が集い開催された「第49回全国大会」
▲「優良組合」を受賞し、表彰式に臨む伊東温泉旅館(協)の萩原勲理事長(後列左)と磐田さぎさか工業団地(協)の小野田泉理事長(後列右)
▲「組合功労者」を受賞した伊藤克哉理事長(清水鉄工機械工業協組)

中小企業静岡(1997年12月号 No.529)